適応障害

かつて、体を検査しても原因がはっきりしない症状は、天気やストレスの性にされ、自律神経失調症というふんわりした症候群とされていました。明治から昭和にかけてはノイローゼという社会病名が流行しました。いずれも医学的には誤用なのですが、医療としては、患者さんの助け、救いとなったことはたくさんあったことでしょう。

現在は、環境変化によってストレス因があり、そのために気分や行動に変化が現れる、かつ、他の病名の診断基準を満たさないものを適応障害と診断します。うつ病、不安症、統合失調症、認知症とまではいかないが、明らかに以前と本人の様子が異なるような時です。変わらぬものなどないため、それをストレス因と捉えれば全ての人が適応障害となるリスクを秘めています。よって辛い状況から一旦、一歩引いて眺めてみたり、自分自身がゆっくり変わっていく事も治療の1つです。

具体的には憂うつな気分や不安感、イライラが強くなり、涙もろくなったり、過剰に心配したり、怒りっぽくなったりしてしまいます。時には、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物に当たるなどの行動の症状として現れます。
ストレスとなる状況や出来事があるので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。しかし、ストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が長く続きます。2004年には皇太子妃雅子さまが適応障害と発表されています。

→厚労省による説明